忍者ブログ
美容室開業運営診断士、赤坂の美容室経営者プレイングマネージャでもある仲野 蓮が 偉そうに美容業界の事を語ります。 店舗運営メール相談も受付中:ren@tiamat.co.jp
Posted by - 2024.04.19,Fri
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Posted by 仲野 蓮 - 2012.12.13,Thu
先月某ビジネス誌の取材を受けた話は、本家社長ぶろぐにの方に書きましたが
 
実は「なんで自分にスポットが当たったのか?」ってのがちょっと気になっていた。
 
       社長ぶろぐ281:【ナイスマッチング】
        
http://tiamatblog.blog35.fc2.com/blog-entry-397.html


ティアマットという美容院は、確かに赤坂ではそれなりに有名かもしれないが、全国区のチェーン店ってワケではないし、私自身だって別に世襲とかタレントとかじゃないし、カリスマ美容師だったワケではない。
 
もちろん向こうからしてもそれなりの本に仕上げていくにあたって、決して誰でもよかったってワケではないだろうし
「なぜその話をいただけたか?」という理由を担当の記者さんに聞いたところ、このコラムと社長ぶろぐがきっかけだったらしい。
 
コラム等を読んでみたら、わたくし仲野蓮という人物像と仕事にかける姿勢に興味が沸いたとのことでした。
 
 
 
私に興味を持って記事にしたいって思っていただけたって事は、
きっと【仲野蓮にだから聞いてみたい事】があったのだろうと考えたので、少し自分の魅力について考えてみようと思ったのだ。
 

【自分が他人からどう見えるか?】というのは皆気になるはず。
 

もちろん私もこういう業界で勝負している以上、ある程度は把握している部分もあって
それを武器にしたり誇張したりして生きている。
 
 
ただ具体的に【自分の仕事における魅力】というのを人に聞いたことはない。そこで思い切って社員や親しい友人やお客様に聞いてみた。(自分の魅力を人に聞くのは恥ずかしいネw)
 
すると、圧倒的に多かったのが【会話の巧さ】
次に【接客】【考えがぶれない】って結果だった。
 
 
なるほど、「会話かー」って思ったけど
私自身が自分で会話が上手って思ったことはない。
ただ、ほとんど全員がそういうんだから、きっとそうなのでしょう。
 
接客が上手だと言われる。
会話と接客が密接してるのは言うまでもない。
 

【私の会話の良さ】はどこから来るんだろう?
 
 
今日はそんなお話です。
 
 
 
人は無人島で生きていないかぎり、必ず誰かと依存しあって生きている。
そのコミュニケーションの大部分を占めるのが会話である。
 
相手との距離感を測り、喧嘩したい場合以外はお互いに不快感を与えない様に言葉を選ぶのが普通だ。
 
たまにそれを読み違えている人間もいるが、当然そういう類のヤツは好かれない。
 
 
私達接客業では、不快感を与えないということは大前提であり、さらに好感をもたれるような会話運びを求められる。
 
ある程度は自分を御する部分も出てくるし、顔色を窺う事も必要だ。
ただそれが過ぎると逆にマイナスに働いてくる事も事実で
 
過剰にへりくだったり慇懃な接客を受けると、私は自分が接客業だからかもだけど、
そういう接客は特に気分が悪くその人からは買いたくなくなる。
 
接客業に携わる人間でなくとも、「本気でそう思ってないでしょお前」って感じる時もあるでしょう?
 
 
じゃあ 【自分がどう会話しているか?】 をちょっと掘り下げてみよう。
 
 
ご存じの通り私は施術中けっこう話をします。
実際にお客様達が別の人間に私を紹介する時に【よく喋る人】と紹介される事が多くらいだ。
 
ただ印象としてはそうかもなんだけど、入店されてから会計に至るまでを一つの流れとしてよーーく観察してみると、実はお客様が喋っている時間のが長かったりする。これは案外みんな気がつかない事だ。
 
 
いらっしゃいませからカウセリング、施術そして会計までの流れの中で私が意識しているのは、
 
とっかかりの話題を振るのと、会話を移動させていくのは自分からするってことと、
カラーリングの待ち時間とかで、一度その場所を離れて戻って来た時は、あまり自分から話題を振らないようにしている事。(寝ている場合もあるし、雑誌とか携帯などを見ている事も多い為。)
 
もちろんその時に(戻った時)にお客様が読んでいた雑誌を置いたり、こちらの様子を窺っている時は最初に席に着いた時の様に、こちらから会話のとっかかりを作るようにしている。
 
 
会話で始まり、途中は一人のゆっくり流れる時間を作ってもらいつつ、最後は会話の延長に会計と「ありがとうございました」がくるように心がけている。
 
そういう細かいのはここでは書ききれないくらいあると思う。
 
そして全部が全部ハマっていて完璧じゃないかもしれないけど、ある程度自然に出来ているから支持されてるんだとも思うんだ。
 
 
いつだったかコラムでも書いた事があるけど、『気遣っている様に見せては本当の意味での気遣いにならない』って私は思っている。
 
接客における会話のコツってそこなんじゃないかなーって私は思う。
 
 
 
そしてもう一つ。
 
これは社員に指摘されて初めて自覚した事なんだけど
私は【好きと嫌いの主張が一貫している】らしい。
そしてそれがあまり【ぶれない】そうだ。
 
 
なるほど確かに私は『なんとなく好き』とか『なんとなく嫌い』って言う事は少ない。
 
『○○だから好き』『××のここが嫌い』などなど
好きにも嫌いにも明確な理由を付けて話す事が多い。
 
なので『なんとなく好き』とは言わないけど、『なんとなくタイプだから好き』ってのはあるワケだ。
 
 
 
改めて人から言われてみて初めて意識した事だけど、確かに私はいつもこういうモノの語り方をしてる。
 
そしてその主張はあまりぶれる事が少ない。
 
こういう語り口だから、比較的自分の趣味と合わない人ともその会話が出来るんじゃないかって思うんだ。
 
 
「○○ラーメンってまずいよね!」という意見に対して
『いやうまいよ!!』 じゃ話にならない。そして会話になっていない
 
これだとお互いの一方的な感情の押しつけである。
 
 
「○○ラーメンのスープが好きになれないなぁ」って言う人がいて
『いやぁ私は気にならないかな、それよりチャーシューが美味しいよ』
 
って言う話になれば、この二人の味の好みは合わないかもしれないけど、○○ラーメンの話題って事で会話が成立している。
 
あんまりうんちく語っちゃうのは逆に鬱陶しいけど、ただ好きや嫌いって主張しているよりは前向きな会話に思える。
 
 
××が嫌いって言う人と、それが好きな人では基本的に意見が食い違って当然。
 
だけど理由が明確であれば、喧嘩しようと思わないかぎり険悪にはならない。
だってお互いの一票一票でイーブンだもんね。
 
 
もちろん「生理的に嫌い」とか「雰囲気が好き」っていう直感的な感情も表現するし、それだって間違ってはいない事は分かってるつもり。
 

『だって好きなんだもんテヘ><』 ってのも時にはアリ。
 

第一印象って大事よね。
 
 
***
 
 
ティアマットでは採用にあたり、一次二次面接を行っておりますが
その際に簡単な筆記テストも受けてもらってる。
 
それはその人が、その設問に対してどう答えるかなーってのが主旨で
別にテストの成績が合否に関係している訳ではない。
 
 
そしてその設問の一つに、【接客業において、会話で注意が必要と思えるモノを3つ上げよ】というのがある。
 
もちろんこれには絶対的なアンサーは無いと思うし、人によっても異なるのは言うべくもない。
ただ、面接を受ける人間がどういう所に着目してるかなーってのが聞きたいわけだ。
 
 
『政治、宗教、人種』

 
これはかつて私が尊敬する上司に習った【会話に最も配慮しなければいけない話題】である。
 
そして私達の業界だけでなく、おそらく商売でなくとも会話に注意が必要な話題であろう。
 
それをキチンと念頭に置いたうえで、私はこの話題をよく会話に出す。(今日も12/16の総選挙と都知事選の話をお客様とさんざんしてたところだ)
 
タブーとなりがちな話題なのは重々承知しているけど、これがハマるとこれは強力なカードにもなる。それも間違いない事実だ
 
【何故これが好きか?】っていう軸をぶらさずキチンと説明出来る会話ならば
それはその人の明確な意思として、受け止めてもらえるハズ。
 
 
例えば自分の支持する政党があったとして、それを不支持なお客様との会話だったとしても
お互いに「にっぽんを良くしていってほしい」という想いでそれぞれの政党しているのだから、そこで議論にはなっても喧嘩別れはしない。
 
だって、お互いににっぽんが好きなんだから。
 
 
当然ティアマット規模の美容院であれば、自分以外のお客様も沢山いることも多い。
 
その場合であれば、私は【そのフロア全員に聞こえても大丈夫なように】と、きわどい会話であっても確信のある事を話すように心がけてたりする。
(実は笑い話などはフロア中の人間を笑わそうと密かに思ってるw)
 
私には【ぶれない好き、もしくは嫌いっていう想いと理由がある。】
そしてそれを人に説明出来ている自信があるから、自然と言えてるのだろう。
 
 
ただしここで注意している事が一点だけある。

 
【相手が支持するものを卑下しない事】

 
これだけは必ず守るようにしている。
 
相手の好きを絶対に貶めてはいけない。
それは相手にも自分と同じように【ぶれない好き】があるのだから。
 
政党だけじゃなく、宗教だって好きなプロ野球球団に至ったってそうと思う。
 
 
***
 
 
おそらくうちのティアマット一家の連中は、私の好き嫌いを理解している。
完璧に答えられはしないだろうけど、おそらく他の誰よりは私の事に詳しいはずである。
 
もちろん皆が私が支持するものを支持はしていないだろうし、私が嫌いなモノを好きな社員も当然ながらいるだろう。
 
けど、その理由と意味が分かるからイチ社長の意見として受け止めて貰えているんだと思う。
 
 
そしてこれは私の経営理念にも言える事で、経営方針も基本的にぶれない好きがある。
 
しかし会社を経営していくにあたって、その方針が変わっていく事も当然ながら出てくる。
その時には必ず。『これこれこういう理由で方向を修正することにしました。』と全員が納得いくまで説明するように心がけてる。
 
だから「安心して付いていける」と、ティアマット一家の連中には言ってもらえるんだろう。
 
 
友達や家族規模であれば、なんとなく好きで良いのかもしれないが
組織や不特定多数の人と会話をするのであれば、自分なりの意味と理由がある方が説得力もあり、また意見の違う人であっても逃げずにコミュニケーションを取れるのではないのだろうか?
 
 
【嫌いには理由をつける。なんとなく好きとは言わない】
 
 
どうだろうか?



拍手[15回]

PR
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア
最新CM
最新TB
プロフィール
HN:
仲野 蓮
性別:
非公開
職業:
美容室経営
自己紹介:
千代田線赤坂駅徒歩0分の
美容室ティアマットの社長であり、
髪職人でもある仲野蓮が
美容業界の事を掘り下げて語ります。

どの商売でも起こりうる問題点に、
真正面から取り組みます。

開業運営メール相談も受けますので
お気軽にどうぞ。

メールはこちら→ren@tiamat.co.jp
バーコード
ブログ内検索
カウンター
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
忍者ブログ [PR]