都内美容学校での講習その3 ~前回と前々回の続き~
一人だけでお客様を一日何人くらいこなせると思いますか?
一時間おきに一人づつ来てくれれば10人カットする事は可能ですが、
普通そんなに都合よく予約は入りませんし
カットだけじゃなくパーマの人もいればカラーをする人もいるでしょう。
実際に一人でこなせる人数などたかがしれてますから、
本来なら美容業界と言うのは、共存する世界であるとも言えます。
ですが
都心部には美容室が集中している場所があります。
このエリアで一人で営業をしているサロンは少なく
さらにここはもろ商業エリアなので
お客様の取り合いになってる状態がほとんどです。
そして超都心部には路面店にある美容室などほとんどなく
まず空中店舗である事が多い。
私の経験上店舗というのは3階以上で成功させるのはかなり難しい。
事実階段で登ろうと思うのって3階くらいまでだと思いませんか?
そういう超都心の店舗は集客するために、お店の外に出て
ビラを配ったり、ハンティングする必要でてきたりします。
この仕事、ほとんどが一年目の仕事であることが多い。
私はこの行為そのものは決して否定しませんが、
お客様の少ない技術者が自分の為にやるのであれば
それは当然のことだと思うけど、
アシスタントはやれる仕事が少ないから、ビラ配りでもしてろって言う
その考え方が嫌い。
ビラ配りをする為に美容師になった訳じゃないでしょ?
それでも超都心部にこだわりたいと言うのであれば
それはそれでもいいと思うけど
街を歩いていて、そういう人がたくさん見受けられるような
街で私は開業したいとは思わない。
そこで働きたいとは思わない。
そして、美容業界のマーケットが
こうやって拡大されていくという話を少ししましょう。
~~ 中略 ~~
どこに身を置くのかは自分次第ですが、
どこに自分が入ると出世しやすいかをもう一回考えるべきでしょう。
君たちがこれからどんな美容師になるのか?
自分スタイルでどんどん上っていってください。
やっぱり評価をされて出世しやすいサロンを探してほしいなって思います。
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今回の講習の内容は大体こんな感じ
学生さんにはちょっと難しい内容だったかなぁって感じたけど
こういう授業ってきって美容学校にはないだろうから
刺激にはなってもらえたんじゃないかなって思う。
普段の講習ではここまで細かく喋ったりはしないで
もうちょっとぼかして喋るのが普通だと思うけど、
今の子達って、ヒントよりも自分だけのアンサーを求めると
そのクラスの担任の先生に聞いていたので、
今回はちょっと具体的な話をしてみた。
せっかく大金を払って資格を取るのだから、
チャラチャラした勘違い美容師 などにはなって欲しくない
きちんとした技術と接客の出来る一流の職人になって欲しいなって
強く思いました。
おしまい
美容室ティアマットの社長であり、
髪職人でもある仲野蓮が
美容業界の事を掘り下げて語ります。
どの商売でも起こりうる問題点に、
真正面から取り組みます。
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