美容室開業運営診断士、赤坂の美容室経営者プレイングマネージャでもある仲野 蓮が
偉そうに美容業界の事を語ります。
店舗運営メール相談も受付中:ren@tiamat.co.jp
Posted by 仲野 蓮 - 2010.10.22,Fri
「アシスタントの仕事ってなんでしょうか?」
仮にこんな質問があったとする。
・掃除や開店準備、閉店片付け
・パーマやカラーの準備
・買い物や両替など、お店の外へ出てのおつかい
・チラシ配りやポスティングなどの集客作業
そしてシャンプーやカラーリングなどの技術者のサポート。
アシスタントとは
お客様から直接技術料金を頂く事の出来ない修行中見習いの身
一般的に考えられているアシスタントの仕事のイメージってきっとこうだと思う。
でも上にあげた仕事はアシスタントだけの仕事では決してない。
技術者も、もちろん店長も社長もやるべき仕事である。
だって上の仕事が出来たうえで、さらにそれ以上の仕事ができるから
アシスタントよりも多くのお給料をもらい、アシスタントよりも良い待遇で処されるわけだ。
こんなの当たり前のことのハズ(私はそう思う)
『シャンプーは下のアシスタントの仕事だろ?』
『電話はアシスタントが出ろ!』
『お昼の買い出しは、休憩時間に全員分買ってこい』
などなど、当然のように口にする技術者がたまにいる。
私が修行した会社にもいた。
だけどそれは絶対に間違っていると思う。
確かに接客をしている技術者が、手の空いているアシスタントに色々モノを頼むのは正しい。
アシスタントの教育の為に、シャンプーやカラーリング
つまりカット以外のサポートをやらせるのは正しい。
面倒に感じがちな作業を沢山やらせるのだって間違いじゃない
全ては経験になるから。
が、それを押しつけて自分はサボっているようではイカン。
でもそういう先輩はきっとどこにでもいる。
『○○さんはやりたくない仕事を、下に押し付けてサボってる。』
こんな風に思われてしまったら、教育も何もあったもんじゃない
こんな事を言う下の人間は、なってないとも思うが
こう思われてしまう○○さんにも
まったく非が無い訳ではないと思う。
まったく非が無い訳ではないと思う。
上に立つ人間は、
サボっているように見える仕事をしてはイカンのだ。
サボっているように見える仕事をしてはイカンのだ。
教育と流れ作業は違う。そしてアシスタントは小間使いじゃない
これは絶対に意識しなければいけない。
私もそれなりの社員がいる美容室のオーナースタイリストとして、手の空いているアシスタントがいる状態で、アシスタントも出来る仕事を、全部一人でやってはいけない場面がある。
たまに私が自分でお客様のシャンプーに入る事があると
お客様から『蓮さんもシャンプーするんですね』
って言われたりする
その時必ず言うのが
「自分で全部やるのが面倒だったり嫌いだったりしたら、わざわざ開業して小さな店なんか出店しませんって、全部出来るから一人前なんですよ。」
私はたまたま、店舗を拡張出来て人も増やす事が出来たから、自分のサポートをしてくれる人間が増えただけ。
元々は開店準備から接客施術、そしてレジ締めまでが1日の仕事
それが一人前の技術者の仕事だと思ってる。
基本的にお客様は、ほっとかれるのを好む人などいないし
出来るだけ自分に時間をかけてほしいと思っている。
ただ、大型有名サロンなどでは、技術者にカリスマ性を持たせる事で
お客様に信頼を得させようとする経営方針もあるので、一概に括る事は出来ないが、
本来なら技術者が出来る限りそばにいてあげる方が喜ばれる。
これは美容業という商売の基本だと思う。
では技術者(スタイリスト)の仕事ってなんだろう?
お客様とカウセリングをして、希望されるスタイルを作り料金を頂く。
リピーターとなる顧客をつけ、売上に貢献する。そして未来の戦力となるアシスタントの教育。
この2つは技術者として最低限の仕事だと私は思う。
そしてその教育の部分の意識に欠ける技術者は、技術者としての仕事の一部がこなせてないことになる。
アシスタントの見本になるような、技術接客集客がこなせないてないなら、それは一人前の技術者とは言えないと私は思う。
アシスタントの居ない技術者オンリーの店舗だとしても、
技術者だって二人以上居れば、お互いに技術や接客術のすり合わせがある訳で
後輩を育てる事が嫌な技術者は、自分一人が接客する店舗で働くべきだろう
それだって十分意義のある事だし、
日本における美容室のほとんどがそうだ。
日本における美容室のほとんどがそうだ。
このコラムで何度も言ってますが、美容師はアーティストではない
ヘアスタイルというものを商品にしている髪職人ですからね。
自己満足だけではいけない。
そして職人も自分一代で終わらせようと考えているなら兎も角、
次世代の戦力もきちんと育てないといけない。
自分一人ではどうしたって限界が訪れる。
世代交代がうまくいかないところに、未来はない。
ではアシスタントの仕事ってなんだ?
その店舗の環境を快適な状態に整える事。
この一言に尽きると思うんだが、どうだろう?
もちろんこれが示す意味は、とてもとても広い。
私が今まで見てきた美容室で、混雑する店内をコントロールしているのは、お客様にかかっている技術者じゃない。
はっきり言って忙しい技術者は、他の技術者の施術進行状況など把握できぬ。
美容業務に携わらずに、スタッフをコントロールする、タイムキーパーのようなポジションを置いている店舗は少ない。
そうなってくると技術者全員の予約状況や、次に空く席の準備、全ての状態が見れているのは、
店舗の全体が見れているチーフアシスタント、もしくはシニアアシスタントチームである事が多い。
快適な店内は間違いなくアシスタントが作る。
店舗に流れる時間はアシスタントがコントロールする。
技術者が店舗の看板であるなら
アシスタントは店舗の顔であり色である
アシスタントの存在が店舗のイメージを作る。
私はこう考えるんだがどうだろう?
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Posted by 仲野 蓮 - 2010.09.01,Wed
赤坂の街で開業して丸十年
今年の6月で11年目に突入しました。
中には修業した店舗の時から、私が移っていくのを追っかけて、
ずーっと通い続けていただけている、ありがたーいお客様もいます。
ずーっと通い続けていただけている、ありがたーいお客様もいます。
長いお客様では、もう15年くらいお付き合いになる人も。。
そうなってくると、ある意味お客様の域を超えて
友達や親戚に近い感覚になってきたりするもんです。
(私だけかもしれんが・・)
(私だけかもしれんが・・)
ですが、そういうお客様ははハッキリいって稀で、
ほとんどのお客様は、少しずーつ流れていくのが私達の商売。
仮に一か月100名の顧客がいる技術者であっても
そのまま10年間、まったくお客様が入れ替わらないで、月間100名の顧客をこなしてる技術者はおそらくいないでしょう。
【お客様は流れていくもの】
今ではそう認識している私がいます。
2,3回で来店されなくなってしまう人もいるでしょうし、
世に言う一見さんも、業界的には多いでしょう。
年に6回くらい来店頻度のあるお客様を掴み
「これは顧客化したかなー」なんて思っていたら
そこで途絶えてしまったりしますよね。
私にも、もう10年以上お付き合いのあるお客様が
突然フッと来なくなってしまった経験も少なからずあります。
来てくれている人には、「なんで来店されているのか?」を聞く事が出来ますが、
来なくなってしまった人に、その理由を尋ねる事が出来ないのは当然と言えば当然なのですが、辛いところです。
来なくなってしまった人に、その理由を尋ねる事が出来ないのは当然と言えば当然なのですが、辛いところです。
私達職人は、技術的に至らないところがあったのだろうか?
と、一番に考えなければいけないのは言うまでもありませぬが
それだけが一番の理由であるかと言えば、そうでないパターンのほうが多分多い。
引っ越してしまった。や、もっと通いやすい美容院を見つけたなど、
環境の変化が一番多数なのかもしれませんが
家族や親戚が美容師としてデビューした。
美容院にお金をかけたくなくなってしまった。
こんなのもあるでしょうし、
もしかしたら、自分達のお店が入っている建物の他のテナントが気に入らない。
なんてものあるかもしれません。
なんてものあるかもしれません。
つまり、お客様は些細な理由で来なくなる。と言う事
もちろんそういう障害なんぞ関係なく、ずーーーーーっと通い続けてくれる人もいますが
どちらが多いか?
と考えれば明らかにそうじゃない人の方が多い。
と考えれば明らかにそうじゃない人の方が多い。
顧客は少しずつ目減りするもの
私達は集客を止めてはいけないのだ。
「集客をする為にはどうしたらいいんでしょうか?」
「新規客を増やしたいのですが、どの広告媒体がいいですか?」
などなど、こんなストレートな質問をされる事が多々ある。
これについての答えはハッキリ言ってない。
と、いうかある訳がない。
それが分かれば、世の中の店舗がこうも容易に潰れる事はないだろう。
ただ、私は集客というものが単に新規客を集めるものだとは思っていない。
以前私は、お客様を常に呼び込む姿勢としていつも【呼ぶ種】を用意しておけ!
と、いうような内容のコラムを書いた。
しかし【呼ぶ】事に成功して、来店してくれるようになったお客さまも、未来永劫ずっと来てくれるわけではない。
【呼んできてくれる人】は何も新規客ばかりである必要はないのだ。
一度以上来てくれている人なら、私達の店舗を少なくとも見た事がある訳で、
まったく知らない人よりも【来てくれる】確率は絶対に高い。
まったく知らない人よりも【来てくれる】確率は絶対に高い。
今回のコラムで一番言いたいのはまさにココだ!
【些細な理由で失脚してしまう人達】であるのだから
ちょっとしたキッカケで再来店してくれるかもしれない。
それを完全に失客してしまったからと思い込んで無かったものにしてしまうのは、あまりにも惜しい。
【呼ぶ】と同様に、【取り込む】と言うのは大事なことです。
そして【また来てもらう】
さらにそれをいかに継続できるか?
ここが商売の真髄である。
ここが商売の真髄である。
実際に手間やお金をかけて行うことから始まり
みんなあの手この手を思考してるのだと思う。
「じゃあどうしたらいいの?」
当然そういう質問が出てくると思う。
その答えはこのコラムで書きつくすには、パターンも量も膨大で、ここで書きつくす事は出来ないが、
よっぽどの店舗でないかぎり、経営者は常に集客を考えていなければいけないのだと思う。
呼ぶ(呼んでくる)→また来てもらう→取り込む
この三角形の図はどこから始まって、どこで終わっていいものでもない。
どこに手間とお金をかけるのかだって正解はない。
ただ、一か所だけに集中して良いモノではない。
以前のコラムで、【暇だ暇だ言う人間は仕事を探す能力がない】と言いましたが、
それと同様に、お客様が来ないとぼやいてばかりの人は
また来てもらう努力をしてない、呼び込みに行ってないとも言える。
広告にお金をかけられないのなら、掛けられないなりの方法は必ずある。
お客様は流れていくもの
私達技術者はお客様あっての商売
どんなに優れた技術と接客をこなせる自信があっても、その対象がいなければ話にならない。
今抱えている顧客は、未来永劫絶対の顧客ではない。
そして一番当たり前の事
いつも来てくれている顧客様であるからといって
油断などせず、毎回緊張感を持って接客するべきでしょう。
(ベテランになればなるほど忘れがちである:気をつけなければ!)
Posted by 仲野 蓮 - 2010.08.02,Mon
以前のコラム『美容師の個性』にもちょこっと書きましたが
私達の業種は服装に関してはかなり規制が低い。
2:美容師の個性
http://lenstly.blog.shinobi.jp/Entry/5/
2:美容師の個性
http://lenstly.blog.shinobi.jp/Entry/5/
それはファッション業界というところで勝負している人間が、型にハマってしまっては良い仕事ができない!
ってのがあるのだと私は理解している。
が、ファッション業界に身を置くからと言って
どんな格好、髪形でもいいのか?
って言われればそれは当然NOと言わざるを得ない。
たまにファッション業界はアートの世界だと、勘違いしている輩がいるが、
ファッション業界そのものはアートなどでは決してない。
ファッション業界そのものはアートなどでは決してない。
確かに、ファッションそのものはアートかもしれない
が、そこで商いをしている以上は
私達は芸術家ではなく、ファッションという商品を売っているのだと意識しよう。
私達は芸術家ではなく、ファッションという商品を売っているのだと意識しよう。
芸術というのは、
周りの人間達から認められて初めて芸術作品と呼べる。
周りの人間達から認められて初めて芸術作品と呼べる。
シャッターにスプレーで落書きをするバカな犯罪者共が
それをアートだ!と言うけど、それが認められないのと一緒。
美容師はファッション業界であり、サービス業であり、第3次産業である。
産業である以上は社会人として最低限の装いは求められて当然
人を不快にさせるようなファッションは避けなければいけない。
私も若かりし頃、髪を青く染めるのに非常に凝りまして
(和人の髪を奇麗な青にするのは結構大変)
青く染めた髪の毛をモヒカンにして立てたりしてて
その髪形は元々強面の私になかなか似合ってたしく、美容師の仲間内には大好評だったんだけど、
当時の店長先生のお客様に『あの子怖い』と言われて、その髪形が禁止になってしまった事がある。
当時の私は、ナンダヨーってふてくされてましたが
接客される側の人に【怖い】って言われてしまえば
それをお店としては許容するわけにはいけない。
それが個性とマナーの境目なんだと私は思う。
また夏大好き人間の私は、海も大好きだけどプールにもよく行く。
そんなプールや温泉施設にいくと、たまに包帯やテーピングを腕や足に撒いている人間がいる。
最初は怪我でもしてるのかと思ったら、どうやらタトゥーを
隠すために腕に巻いて見えないようにしてるっぽい。
ダサイ! ダサスギルゼ!!
最近のプールなどの施設では、刺青禁止のところも多い。
当たり前のように入れている国も多くあるのは、私も理解してます。
実際に私の義理の弟はアメリカ人で、体中にタトゥーが入ってる。
私はそれを当たり前のように受け入れてるし
私はそれを当たり前のように受け入れてるし
自分が通っているスポーツクラブは、外国人が多いのを考慮して
刺青がオッケイなのもあってか、全身和彫りの人も来ている。
刺青がオッケイなのもあってか、全身和彫りの人も来ている。
それは本人達の意志でやっているので、私はまったく否定しない
(実際に全身和彫りの人の立ち姿は見事としか言いようがない)
が、残念ながら現在にっぽんでは、あまり良いイメージを与える事が出来ない。
文化が違うんだからしょうがない
マリファナおっけいな国があるんだから、
にっぽんでも問題ないでしょ?
にっぽんでも問題ないでしょ?
などとふざけた理論が通らないのと同じ。
外国人はともかく、
もともと刺青を入れる人間達は、それが周りにどういう印象を与えるかを、
キチンと分かったうえで彫り物を入れているので、今さらそれを万人に認めてもらおうとは思ってません。
その辺はキッチリ弁えてるのが勇ましい。
もともと刺青を入れる人間達は、それが周りにどういう印象を与えるかを、
キチンと分かったうえで彫り物を入れているので、今さらそれを万人に認めてもらおうとは思ってません。
その辺はキッチリ弁えてるのが勇ましい。
遊び感覚で入れて、禁止される場所では隠して、ちょっと敬遠されると
「これって個性だよファッションだ」と言ってのける
「これって個性だよファッションだ」と言ってのける
そんな中途半端な個性なら最初からやるな!
と私は言いたい。
と私は言いたい。
それはグロッキーな印象を与えるかもしれないモノ。
接客業に務めるのであれば、それなりの覚悟が必要であると言う事。
中途半端に隠すようなモノを、個性なんていうナンパな精神が許せない訳だ。
もちろん刺青タトゥー大好きな人間もいるだろう。
そういう人の集まるお店だって沢山あると思う。
誤解しないでもらいたいのだが
こうは言っているけど、私自身そんなに嫌いなわけじゃない。
どちらかと言えば好きな方だ。
ただ言いたいのが、中途半端に個性とかファッションとかを口にして、
我慢することをしない言い訳にしてほしくないということ。
これは以前にも書きましたが
一人でやっている店ならともかく、いくら本人に似合っているからと言って
見る人に強くマイナスのイメージをもたれるようであれば、それはノーと言わざるをえません。
全員に好かれるのは無理でも、
全員に受け入れられるのは可能だと思う。
本当にこれが社会人としての最低ルールなんだと思う。
よく亭主改造計画とかで、出てくるスタイリストさんの言葉を借りると
「ダサい旦那さんを変えようと思ったら、
まず仕立てのいいスーツと靴を着せなさい」
まず仕立てのいいスーツと靴を着せなさい」
と、アドバイスをするそうだ。
なるほど『病は気から』じゃあないですが
格好をキチっときめると、気持ちが引き締まるのはよく分かる。
【ある程度、服装の乱れは心の乱れというのはあるのだろうと思う。】
中身が伴わず、格好だけつけるのはカッコ悪いけど
恰好をキメテ、気持ちをシャキッとさせるために、格好から入るのはいいのかもしれませんね。
Posted by 仲野 蓮 - 2010.07.01,Thu
私:
『そんなに数字を高く設定した事業計画で
本当に平気ですか?そこまで沢山のお客様来ますかね?』
「大丈夫だよ。だって一人アシスタントがいれば10人はできるでしょ。」
「お前だって2人アシスタントがつけば、20人くらいはこなせるだろ?」
『そんなに数字を高く設定した事業計画で
本当に平気ですか?そこまで沢山のお客様来ますかね?』
「大丈夫だよ。だって一人アシスタントがいれば10人はできるでしょ。」
「お前だって2人アシスタントがつけば、20人くらいはこなせるだろ?」
「一日20人できる技術者が4人いれば、余裕で目標クリアできるよ。」
こう言って開業した知り合いの店舗は、わずか3カ月で潰れました。
何がいけなかったのか?
近くで見させて頂けていたので、こうなる理由は山ほど目につきましたし、危険な種も沢山見受けられましたが、
一番の理由は、不透明な部分や危ない計算などが山積みだったのにもかかわらず
それをゴリ押しして、無理矢理開店させてしまった事だと私は断言する。
それをゴリ押しして、無理矢理開店させてしまった事だと私は断言する。
そして、そもそも最初の間違いは冒頭の会話に凝縮されている。
「アシスタントいるから10人は回せるでしょ?」
「アシスタント2人いれば20人いけるでしょ?」
この感覚は決して間違いではない。
私程度の技術者であってもそれは可能である。
でも、冒頭の経営者はアシスタントがいればこなせるでしょ?
と、言ってその人数をベースに事業計画を作って失敗した。
これはちょっと極端な例だったかもしれないけど、実際にあったお話。
事業計画を詰める際、
「アシスタントがいれば何人こなせるでしょ?」
「アシスタントがいれば何人こなせるでしょ?」
という考え方を最初に起こすようであれば、少し危険である。
そう、この経営者は大事なことを考えていなかった。
その【20人というお客様を、どこから連れてくるつもりなのか?】
アシスタントを1人増やせば、こなせる人数は確かに増えるけど、
アシスタントがお客様を連れてくるわけではないって事。
アシスタントがお客様を連れてくるわけではないって事。
『アシスタントというのは基本的にはいるだけでは売上はあがらない。』
まぁそりゃそうだわな。
まぁそりゃそうだわな。
もしかしたら、そのアシスタントの家族やお友達などの来店があるかもしれない。
だけど、毎月必ず10人来てくれるって人気者はまずみたことない。
そして私の経験した限りでお話させていただくなら
身内のお客様であればあるほど、正規の金額を頂く事は珍しく
マイナスにならない程度の割引をしがちで、一般のお客様よりは収益が低い。
さらにお祝い感覚で来てくれる人の方が多いので、継続しにくい。
さらにお祝い感覚で来てくれる人の方が多いので、継続しにくい。
『新しくアシスタントを入れただけでは、お客様は劇的に増えたりはしない。絶対にしない。』
アシスタントが入った事によって、回転率は当然あがるけれど、
その人数を新たに集客しなければならない。と、いう事。
その人数を新たに集客しなければならない。と、いう事。
理論上は上がる数字でも、アシスタントをいれたから
新しい技術者を入れたからといって、無条件には売上はあがる訳ではないという事。
新しい技術者を入れたからといって、無条件には売上はあがる訳ではないという事。
売上もたいして上がっていないのに、先に人員を増やすようなサロンは
よっぽど後ろに大きなものがなければ必ず潰れてしまう。
もっともお客様をいつも断ってしまって、顧客も新規もが余っている状況なら、なーんの問題はないけど、
常にそんな絶好調な店は、まぁなかなかお目にかかる事はできない。
常にそんな絶好調な店は、まぁなかなかお目にかかる事はできない。
人員を増やして、売り上げが上がらないからやっぱり辞めてください
そんな覚悟で人を雇う訳にはいかない。
そんな覚悟で人を雇う訳にはいかない。
売上キャパを上げる事というのは、当然していかなければイケナイ事だ
ただ営業努力を伴ってから、人員を増やさないと大変なことになる。
今日はそんなお話でした。
Posted by 仲野 蓮 - 2010.06.07,Mon
「最近髪の具合がだんだん良くなってきたわ。
カットも凄く気に入っているし、周りの評判も凄いイイの!」
こういわれると嬉しいですよね。
こちらのお客様は2週間に一回染めにいらっしゃいます。
なるべく痛まないように、前処理後処理はもちろんのこと
細心のケアを心がけて担当させていただいております。
また、毎回楽しくお話をさせていただける気安い方で、
さらに2週間に一回という頻度で通って頂けている、ティアマットにとっても私にとっても、とても大切なロイヤルカスタマーです。
さらに2週間に一回という頻度で通って頂けている、ティアマットにとっても私にとっても、とても大切なロイヤルカスタマーです。
ティアマットには各種割引サービス(早割など)は用意しておりますが
5回分の金額で7回カラーができるチケットなど、大きな割引サービスはありません。
ので、基本的には料金の割引サービスは少ないのですが
可能な限りのケアと、心ばかりのサービスをさせていただいております。
当初はカリカリに痛んでいた髪の毛も、少しずつ回復をしていく兆しが見えたので
先日こっそり【徹底トリートメント】をサービスして施術させてもらいました。
回復傾向にあったタイミングとマッチしたのだと思います。
グググっと指通りが良くなった。
そこで、冒頭のセリフにつながるのですが
実はこちらのお客様は、職場が変わるのがきっかけで、一度は縁の切れたお客様。
その後数年のブランクが空くことになりますが
また赤坂に縁ができたとのことで、再び通ってくれるようになったのでした。
こういう復縁もとても嬉しいですね。
さてさて、ここからが本題。
このお客様(仮称:Aさんとしときましょう)が
数年ぶりに来店されて、髪に触れて思った。
『なんだこりゃ?』
前の美容院の悪口になってしまうような事を、お客様に言うのは大嫌いな私。
だからその方には黙ってたけど、髪の毛のコンディションがあまりにも悪かった。
一応パブリックな場所なので、症状を詳しく説明することは避けるけど
ホットカーラーとかヘアアイロンをする人じゃないのに、
縮毛矯正の髪に知識不足のデジパーをやった後みたいな【バサバサでカリカリな質感】。
元々はヘナで染めていたけど、今はヘアダイだと言う。
でもほぼ真っ黒で、なぜヘナから移行したのかが不明。
(本人に確認したら、もう少し明るくしたかったそうです。でも明るくなってない)
なぜこんな事になったのか?
失礼ながら、どういう美容院に行っていたのかを聞いてみたところ
ティアマットとそう変わらない規模の
普通のって言うのも変だけど、まぁ都心部に数店舗ある美容院だという。
普通のって言うのも変だけど、まぁ都心部に数店舗ある美容院だという。
う~ん なんでこうなちゃってるのかなぁと考える私に
そのAさんが一言
「前の美容院では5万円で6カ月間、カラーし放題だったの
そういう美容院って最近多いのかしら?」
なーるほど。
そういう食べ放題メニュー(私はそう呼んでる)って確かにある。
実際のケースと照らし合わせて考えると
まぁカラーリングの周期というのは、平均するとティアマットでは1.5~2.5カ月周期。
早めに来店される方でも4週間に一回。
2週間に一回来店されるお客様はそこまで多くはない。
(また居てもずっとそのペースが続かないパターンが多いもちろん2週間以内の方達も居ます)
さらにカラーの単価がカット抜きで約1万円。
おそらく都内、特にこの辺の美容院の平均値なハズ。
と、言うことは
6か月5万円ってことは、平均周期で考えればあまり損のない金額設定になり、
1か月に一回カラーに来るお客様にも喜ばれるメニューとなる。
そもそもこういう、前払い系のシステムはお客様を囲い込むという側面も持ち、美容院側にもメリットは大きい。
この手法は私も肯定的に考えていて、
やり方次第にはなりますが、ガンガン取り入れてイイと思う。
ただ、食べ放題メニューのような前払いサービスにおいて、やっちゃイケナイ事の上位に
【お金が発生しない来店でも手を抜かない】ってのがある。
だけど、前払いでお金をもらっちゃっているアフターの来店時に
どうしても、一般のお客様に対する施術より、明らかにクォリティの低い接客と施術をしているケースは多い。
人間ですから、当然心理的にはそうなって当たり前だと思う
人間ですからね、好き嫌いもあるし損得で物を考えるのも当然だと思う
でもね、それを目に見える形に出してしまっては、絶対にイケナイ。
実際にAさんのケースは、雑なカラーリングが招いたダメージだと私は断言する。(施術の様子が目に浮かぶわ!)
さらにカラーリングだけでなく、カットもそう。
明らかにカウセリング不足のカットだったことも、断言できる。
ここで少し考えてみよう。
お客様は平等である。
これはどの商売でも言われ続けていること。
でも、実際は平等ってワケにはいかない。
平等、不平等こういう話はまた別のコラムにして掘り下げて書く予定なので、ここでは割愛しちゃうけど
完璧にどのお客様も平等でやっていたら、そのお店は間違いなくつぶれます。
ただもちろん、お客様に不公平感を感じさせては絶対にいけないし
基本的には平等でなきゃいけないんです。
まぁこの辺の私の言いたいことは、分かってもらえると思いますが・・・
2週間に一度来店されるAさんは6カ月で12回の計算になる。
以前の美容院では5万円前払いだから、6か月の売り上げは多くても少なくても5万円。
一回当たりの単価は5000円を切ることになる。(12回で¥4167)
この単価はおそらく都心部の美容院からしてみるとかなり安い。
結果としてAさんは安いお客様になってしまっている。
安いお客様なので、軽んじられた施術をされてしまっている。
Aさんはリタッチが気になるから、単純にその周期になっているだけで
別に染め放題でお得だから、2週間ごとに行っている訳じゃ全然ない。
むしろファッションが好きで、美容院を楽しみにいらしているようなそんなお方。
実際に裕福な暮らしをしている方だと、私は思います。
そして、そういう食べ放題型の割引サービスのないティアットでは、
こちらAさんは2週間に一回いらっしゃる【ロイヤルカスタマー】
あからさまな、エコひいきはもちろんしてませんが
頼まれてもいないヘアケアまでもしてしまったりしてる。
(良かれと思ってやってるわけですが。。)
(良かれと思ってやってるわけですが。。)
同じお客様で、同じカラーカット
同じ頻度で来ているのに、この差。
「うちは食べ放題やっているけど、そんなことしないよ!」
っていう声が聞こえてきそうだ。
しかし実際に、今回のAさんのケースはまさにここに原因がある。
全員が全員そうじゃないと思う。
いつもいつも軽んじた施術をしてたりはしないと思う。
だけど毎回じゃないにしろ、少しずつの蓄積がAさんの髪に溜まったからああいう結果になった。
お客様目線で見れば、私達美容師の施術というのは
そこまで店舗ごとに、かけ離れた事をしていないだろうと考えている。
だったら、「金額的にもお得な美容室でいいじゃん」
って思うのは至極当然でしょう。
私だって雑な美容師など存在しないと思いたい。
1000円カットには所詮1000円分のサービスしかない、なんて思いたくない。
同業者を必要以上に貶すのは嫌いです。
だからこそ、もうちょっとだけ手を抜かない施術接客をしましょうよ。
そりゃあ様々な状況下で、接客の順番や施術に優先順位をつける事は私にだってよくある。
でも与えられた条件の中で、最善を尽くすのが髪職人であって
その髪職人を支持してくれている人達の髪の毛は
少しでもさわり心地が良い方が、イイに決まってるかんね。
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HN:
仲野 蓮
HP:
性別:
非公開
職業:
美容室経営
自己紹介:
千代田線赤坂駅徒歩0分の
美容室ティアマットの社長であり、
髪職人でもある仲野蓮が
美容業界の事を掘り下げて語ります。
どの商売でも起こりうる問題点に、
真正面から取り組みます。
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