人間は暇なときほどサボる。
これを聞いてどれくらいの人がハッとするだろうか?
美容室をはじめ、飲食店や宿泊業界など
多くの商売というのは、お客様がそこにいないと商売にならない。
だからこそ、お客様がなかなか入りづらい時間や曜日を
工夫して呼び込むようにするのが、商売の鉄則である。
あいている時間に効率よく人を呼ぶ方法は、このコラムでも
徐々に話していきたいとは思ってますが、
各お店ごとにそういうノウハウは持っているのだと思います。
お客様商売は、お客様がいてナンボではありますが
だからと言ってお客様のいない時に何をしててもイイわけではない。
これは知り合いのインドネシア料理のレストランのお話。
ランチタイムも終わり、ティータイムの時間帯。
たまたまお客様がゼロになった時間があったそうだ。
どのお店ではたまにそういう時もあるものです。
その時、厨房にいたインドネシア人の料理人が
お客様テーブルに座って雑誌を読み始めたそうだ。
そこで私の知り合いでもある店長がそれを注意したところ、
その料理人は
「イイジャナイデスカ、お客もいないんだし」
これが間違えている事はわかりますよね?
飛び込みで入ってきたお客様からその姿がどう映るのか。
外国ではアリなのかもしれませんが、にっぽん人の中では通用しません。
さらに休憩時間でも無い時間にそれをするってことは
それは息抜きではなくサボるということ。
もっとも悪いのは、その仕事に臨む姿勢が良くないということ。
暇な時間と言うのは、どんなに流行っている店でも必ずある。
その時に息抜きをするのは良いがサボってしまっては
絶対にイケナイと言うお話。
大型店でよくある光景でこんなのがある。
暇な時間になった時に、技術者はスタッフルームにこもってしまい
アシスタントだけがフロアに残り、
やる気のなさそーな様子で、ぼーっと突っ立ってる。
なぜ技術者はスタッフルームに籠ってしまうのか?
なぜアシスタントは突っ立ってるのか?
暇な時間と言うのは疲れるし、暇はさらに暇を呼びます。
そして小規模なお店でありがちなのが、
暇な時になんやかんやで理由をつけて、早く帰っちゃったり。
逆に大幅な遅刻をしたりとか、お客様の入っている時間だけの出勤を認めたり。
これをやっていると、朝一の予約や受付時間ギリギリのお客様の予約を
取るのを嫌がるようになってきてしまうので危険です。
もちろん、空いている時間を使って買い出しに行ってみたりとか
お店創りのヒントになりそうな場所へ出かけてみたりするのは良いことだし
暇な時に暇を直視するよりは、景色を変えるのも
また新しく気持ちが入りなおして、とても良いことだと思う。
でもサボるのと息抜きは絶対に違う。
だからこそ、私は言いたい。
暇なときほど仕事をしろ!
仕事と言うのは絶対になくならない。探せばいくらでもある。
お客様がいるときは、どうしても優先してできないことを
その時間にするべきである。
仕事がなくって暇なんだよね~って言う人は
仕事を探す才能がないとも言える。
実際に暇な時に、やるべき仕事を探せる人は
いざ、お客様が混み合った時も、スマートに捌ける能力をもつ人が多い。
暇な時間を暇な時間と捉えずに、
この時間は忙しくなる為の準備の時間だと捉えるのが健全だと思う。
それの方が無駄にしないで済むだろう。
時間を無駄にするって事は、何よりも無駄な事。
暇な時ほど人はサボる。
だから暇な時こそ仕事をするのだ!
美容室ティアマットの社長であり、
髪職人でもある仲野蓮が
美容業界の事を掘り下げて語ります。
どの商売でも起こりうる問題点に、
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