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美容室開業運営診断士、赤坂の美容室経営者プレイングマネージャでもある仲野 蓮が 偉そうに美容業界の事を語ります。 店舗運営メール相談も受付中:ren@tiamat.co.jp
Posted by - 2024.04.26,Fri
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Posted by 仲野 蓮 - 2009.05.29,Fri

二年制になって美容専門学校をでた生徒の約半分が美容師にならない。

 

さらに美容師の80%が30歳までに離職するという現状がある。

 

これは一体どういう事なんでしょう?

 

 

美容師になる為には必ず美容学校をでなければいけません。

資格を取る事の条件に美容学校を卒業と言うのがあるからです。

 

大検や自動車免許一発試験(正式名称は知らぬ)はなく

絶対に美容学校と言う物を通り抜けなければ
免許試験を受ける資格すらもらえません。

 


二年制になって一年制の頃より授業料が約3倍になりました。

私の卒業した学校は年間100万から300万へ

さらに授業料以外でかかる消耗品を含めると、とんでもない数字になります。

 

でも辞めていく人が多い。ならない人が多い。

 

 

意欲に燃えて世界に入る人ほど、現実とのズレに悩み辞めていく人が多いのは

ある意味仕方がないと言えますし、

志す全ての人が、同じようにずっと辞めずに残っていると

それはそれで市場が崩れてしまうので

もしかしたら、今のこの半分が就職せずに80%が辞めていくってのが

この業界の適正人数だったりもするのかもしれません。

 


少し話が脱線しますが、

先進国では一応その人の能力を測る指針に学歴を用います。

なんでもかんでも受験勉強を最優先するのはおかしいと思いますが、

中学生になり受験戦線に乗った瞬間から一応は

 

勉強する>>成績を上げる=優秀な生徒とされます。

 

勉強しなさい、成績を上げなさいってのが前提である世界ですから

その成績を上げる事ができた、やりなさいって言われる課題を終了させた。

って言うのは忍耐の証でもあり、努力の証明でもあるわけで

そこを評価するのはまったくもって正しい事と言えるでしょう。

 

受験勉強だけでなく、医師免許や司法試験など

それなりに勉強(机に向う)をして成績をあげなければ取れない資格

というのも上の学歴と合わせてそれで良いのだと思います。

 

それなりの忍耐をしてきて成果を上げた人にこそ報われる

そんな世に言うエリートな職業とも言えます。

 

 

美容師はと言えば

私がよく口に出し考える事なのですが、

美容師ってのは偏差値45の世界でバカでもなれる職業である。

 

バカって意味を文面通りに解釈しない人がこれを読んでいると期待し、

あえてそのまま書きます。

 

学歴はほとんど関係なく、言ってしまえバカでもなれます。

もちろんバカでは勤まらない仕事でもあるので

学歴がない=バカではないってのが大前提です。

 

 

美容学校には美容がやりたくて来る志の高い子と、

大学にいけるだけの努力もする気も無い

だからと言ってすぐ働く気も無い。って子がいると思います。

 

現状では残念ながら後者の方がもしかしたら多いかもしれません。


 

お金だけは沢山かかりますが、試験の内容のレベルはかなり低い国家試験。

これではなかなか美容師自体の質が向上する訳もありません。

 

もちろん勉強の過程でこの業界の面白さを知る人間も少なくないと思います。

実際に私がそうでした。

 

スタートはともかくとして、やってみてやりがいのある業種ですし

この業種を極めていこうとなっていってくれれば嬉しい。

 

 

10年くらい前の美容師ブームの時、当時高校生くらいであった子達が

進路を決める時期に、美容学校の二年生が始りました。

 

 

当然学校側は定員数を増やし、授業内容を増やし

教材を増やし、授業料をあげました。

それでも美容師志望の数が定員をうわまり、都内美容学校には入れず

当時少しだけ美容学校にコネのあった私は紹介状を書いたりした。

 

あれからすっかりブームは下火になり、今では二次募集三次募集が

あるのも珍しくない状況になりました。

 

一度定員を増やしその時に体制に変えてますし、学校も経営です。

増やした定員を補填しようとすれば、

当然あまり選ばず生徒を入学させることになりますよね。

 

そして職業訓練からは程遠い国家試験の為に費やす美容学校時代。

免許が薄っぺらになるのは当たり前といえば、当たり前ですよね。

 

 

 

例えば医者の世界で、医者が他の医者の施術をあーだこーだ言う事って

あまり聞きませんよね。 同業を必要以上に貶さない。

あるのかも知れませんが、少なくとも私達一般人は耳にしない。

 

それが必ずしも良いとは言いませんが、

 

うちらの世界では横のつながりが

かなーり薄いと感じるのは私だけでは無いと思います。

 

それは自分達美容師自身が、自分達の仕事は参入しやすく

免許そのものに価値がないと考えているからでは無いかと私は思います。

バカでもなれるって事です。

それもあるから、特に若い美容師は「オレは、オレのところは」って

なってしまうのではないかと思います。(みんながみんなじゃナイですよ)

 

 

ちょっとのコラムでも書きましたが、先日また教壇に立ってきました。

独立開業と美容室のマーケティングの話をしましたが

授業の初めの頃は、なんだこの仲野ってヤツは?

って顔をする生徒さんも何人かいました。


 

もちろん途中からは姿勢が変わってくるのですが

最初っからその突っかかって来るような視線は、

絶対にマイナス以外の何物でもないと私は思った。

 

全員が全員そうな訳じゃない。

でももうちょっと姿勢を正して聞くべきかなって思った私もいた。

 

 

情報をもらえる時は真剣に貰い、もらった後取捨選択すればいいのに

ってそんな事を考えたよ。

 

今年面接した新卒の子の話では、やっぱり有名店志望の生徒さんばかりらしい。

もちろん有名店に入るって事は大変だし、ステータスも高く

他の店では学べない事も多いと思う。

 

ただだからと言って、そういうお店に入ろうとばかり考えずに

もうちょっと、自分の将来のビジョンと重ねて

進みたい方向に沿っているかどうかを考えればいいのになって思う。

これは美容学生にばかりに限ったことじゃないけどね。

 

有名店のブランドに頼らずに自分というカラーをもっと

大切に育てて欲しいと思う私がいる。


 

もちろん最初は修業修業の毎日になるから

そんなに将来の事ばかりを気にする事はないと思うけど、

10年20年と生涯の職業にすると考えるのであれば

少なくとも50歳になったときの自分をイメージして、今を生きて欲しいと思う。

 

私のコラムを読み続けてくれている人は、

ただ漠然と【将来は独立開業して】なんて目標など

美容師人生の達成になんか、

ぜーんぜんならない事を理解してもらえていると思う。

 

 

その先がとにかく先細りになりやすい

ピークの短い職業だと頭に置きつつ、

この業界で生き残っていくためにはどうしたらいいのか?を考え

自分なりの突破口を築ける

 

そういう逞しさを持ってほしいと思う。

 

 

 

 

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仲野 蓮
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職業:
美容室経営
自己紹介:
千代田線赤坂駅徒歩0分の
美容室ティアマットの社長であり、
髪職人でもある仲野蓮が
美容業界の事を掘り下げて語ります。

どの商売でも起こりうる問題点に、
真正面から取り組みます。

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お気軽にどうぞ。

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