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美容室開業運営診断士、赤坂の美容室経営者プレイングマネージャでもある仲野 蓮が 偉そうに美容業界の事を語ります。 店舗運営メール相談も受付中:ren@tiamat.co.jp
Posted by 仲野 蓮 - 2011.12.28,Wed
世の中には沢山の美容師があり、今でもよく新装開店は見かける。
 
が、とうとう今年減少傾向になったらしい。
 
これは開業よりも廃業の方が多くなったと言う事に他ならない。
 
 
だけどこの減少傾向は今年からではなく、
もっと前から始まっていたと私は考える。
 
 
と、いうのは
 

自分が見てきた今までの廃業者は、概ね2パターンで

まずは年齢的や環境的(その地を離れるなど)な理由で
めでたく引退されるケース。
 

『引退おめでとう!』っていう終幕は素敵だ!
 
 
そして売上等数々の問題が重なり、立ち行かなくなっての廃業。
 
おそらく現在の都心部では、こちらのケースの多いのかもしれないが
こちらのケースの場合、きちんと廃業届を出さない人も少なくない。
 
そうなると、保健所には現在も営業している店舗として
登録されている訳だから、実際にはその美容院は廃業していても
存在している事になる。
 

同じ業種がその場所にまたお店を構える場合は
同じ保健所の管轄だから、前の店舗を当然廃業と手続きするけど
そうでない場合、そのまま放置されるケースもある。
 
 
横の関係の弱いお役所仕事ですから、そこはしょうがないかもだが
実際には書類の中では【存在】している事になっている
店舗というのは少なくないと私は考えている。
 
 
 
なんで廃業してしまうんだろう?
 


今年最後になるコラムで、この根本的なところを少し考えてみたい。
 
 
 
技術レベルが足りてない。や、売上に対して経費が多すぎる
など、そんな基本的な部分は論外なのでここでは語らない。
(でもそういう個人店もあるよ)
 
 
ハッキリ言って、開業しちゃいけないような人間が
勝手な思い込みや、誰かにのせられたりして無理矢理開業すると
当たり前だけどその店舗は3年以内に必ず潰れる。
 
 

私がここでテーブルに出したいのが、5年以上続いて
それなりに軌道に乗ったように見えるのに潰れちゃう店舗。
 
 
まずは日本で一番多い小規模個人店の場合。
 
 
色々理由はあると思うが、従業員が4人以下で
あまりメンバーが入れ替わらず、少人数でやっている店舗の場合は
 
だんだんそこで働いている事が当たり前になってきて
来てくれるお客さまもほぼ常連になり、いわゆるマンネリ気味になってくる。
 
景色が変わらなくなってくると、
覇気が徐々に下がるっていうのが大きいと思う。
 
覇気が下がってくると怠けに傾く気持ちもまざり
なんやかんやで理由をつけて、早く帰っちゃったり。
予約の入っていない技術者を定休日以外に休ませたり
お客さんの入っている時間だけの出勤を認めたり。。。
 
もちろんこれは極端な例で、
こうなっちゃうと歯止めが利かなくなってきちゃうんだけど
 
 
【今まで通り】に慣れてくると、
いきなり何かを急に変える事はできず、売上も停滞しがちになる。
安定した【今まで通り】が浸透すると、全員に変化を求めても
なかなか始動出来ない。
 

 
店舗を継続させていくにつれて、多少の売上推移はあって当然だが
下がり始めた時にそれを気づかないフリをするようになるのはマズイ
 
下がり始めて一回加速がついちゃうと、止めるのはかなり難しい。
 
小規模サロンはこういう状態になりがちだと私は断言する。(経験あり!)
 
 
どこかで補強をするか、展開していかないと
経年と共に脆くなりやすい。
 
 
だけど、こういう店舗は皆の意思が近い所にあり
創業者を含め自分達の技術や美容理論、思想も近い。
だからこそ長く一緒にやっていけるのだろう。
 
 
 
そしてそこよりも、もう少し大きい中型店大型店の場合
 
創業メンバーや、会社を盛り上げようと思う人間が
多く残っている時は、伝達系統が密なのもあり、
上の小規模個人店と同じで、比較的纏まってやっていける。
 
 
またこちらのケースは、それなりに人材が入れ替わるので
小規模個人店の様な脆さはあまりなく
多少の売上推移は必ず起こると思うが、経常利益的に
大幅に乱れる事は少ないと言える。
 

但し、中型店大型店にも同様の事が言えるが
強いリーダータイプの人間と、それを補佐する人間がいないと
人間は簡単に楽な方向へ流れる弱い生き物。
必ず低いレベルで纏まろうとする。
 

組織が大きくなってくると、個人の影響力が下がり
「自分一人そんなに張りきらなくっても、まぁいっか」と、なり
 

全体が上を向いている時は問題ないが、それ以外の時は必ず
ゆっくりと下降していく。
 

こうであってはイケないのだ!
 
 
少しでも高い意識を共有し、トップスタイリストはもちろんの事
先人技術者の持っていた色んな意味での技術を継承すべきなのだ。
 
 
 
以前のコラムにも書いたけど
 

30歳で8割がこの業界を去って行ってしまう現状では
先人美容師達の技術や心遣いの域に達することなく
低い水準のままでいてしまう事が多い。      
 

技術接客だけでも、先人の想いはなかなか伝わらない。
理念を伝えて継承してもらう事なんて、さらに難しい。
 
 

私は中規模以上の店舗の経営者に声を大にして言いたい。
 
 
どんなに優れた技術者がいても、その個人だけに任せているようでは
絶対に繁栄し続ける事は出来ない。
仮にその優れた技術者が自分であったとしてもだ。
 
 
その優れた技術者が何かの理由で、その店舗を離れる事があった時に
何も残っていないようでは話にならない。
 
 
業界のほとんどが小規模なサロンであるという現状。
サロン同士、横のつながりがほとんどないと言われている美容業界。
 
各サロン各技術者が持っている、良い部分がほとんど継承されない現実。
 
 
そういう状態の店舗は少なくないと私は断言する!
 
 
 
これは良い意味で捉えてほしいんだけど
【ソノ人が抜けても全然影響のない店舗づくり。】
 

たっくさん従業員がいて潰しが利くから平気!
個人の価値が低いっていう意味ではない。
 

誰が抜けても同じモノを提供できる自信。
 

誰もがトップスタイリストと同じものを得れる環境づくり
一年目のインターン生がトップスタイリストと同じレベルなんて
もちろんありえないけど、少なくともそこへ辿り着く道筋は
作ってあげなきゃと思う。
 
 
いつも何度も言うけど、個人の技術に頼りがちな業界だから
業界そのものが揃って高いレベルになりにくい現状。
 
仮に頭一つ抜ける事が出来てもそこを維持するのが難しい。
 
 
 
繁栄し続けている、美容業を主な事業内容とする会社は
他の業種と比べるとまだまだ少ない。
 
 
それはやはり現行美容師免許にも大きな疑問があるが
技術者という合格ラインがバラバラなのが一番大きいと思う。
 
 
また個人プレーな美容業技術者という職人に対しての
一人前になった(カット出来るようになった)
後のフォローがないからじゃないかと私は考える。
 
 
 
その店舗で一番人気のある技術者が居た時
その技術者がなぜ人気があるのか?
また、「どうやったらそこへ行きつけるのか?」
 
技術は当然、他にも継承すべきものは沢山ある。
 
 
それをどうやったら残していけるか?
 
 
【継承させるべきものを残す】
 

言葉にしちゃうと漠然としてくるけど
これを文章として、図として纏める事ができたらどうだろう?
 
 
少なくとも背中から学べ!
 

なんて事にはならないだろうし、そのある程度の道筋は
必ず後輩達の道程には大きな意味を残し
その店舗は相対的なレベルを保持出来るだろう。
 
 
私は経営者としていつも【美容師が美容師らしく振る舞える場所】
を作りたいと思っている。
 
 
美容師が美容師らしくあれる場所。
 
 
私もそれなりに経験を積んできた自負はある。
自分が苦労して手に入れたモノには絶対の自信はある。
 
でもだからと言って将来の安定はない。それが美容業界
 
 
少なくとも私の様な技術者兼経営者は、自分だけ分かっていれば良い
なんて事は後々自分の首を絞める事になるだろう。
 
 
 
継承させていく環境づくり。
 
そこを経営者は目指すべきだろう。
 
 
今日はこんなお話でした。
 
 

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HN:
仲野 蓮
性別:
非公開
職業:
美容室経営
自己紹介:
千代田線赤坂駅徒歩0分の
美容室ティアマットの社長であり、
髪職人でもある仲野蓮が
美容業界の事を掘り下げて語ります。

どの商売でも起こりうる問題点に、
真正面から取り組みます。

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