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美容室開業運営診断士、赤坂の美容室経営者プレイングマネージャでもある仲野 蓮が 偉そうに美容業界の事を語ります。 店舗運営メール相談も受付中:ren@tiamat.co.jp
Posted by - 2024.04.25,Thu
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Posted by 仲野 蓮 - 2011.04.15,Fri
先日こんなことがありました。


お気に入りのスウェードのパンツを履いて
仕事をしていたところ


ヘアマニキュアが裾の部分にベッタリ
ついているのに気がついた!


 
ぬわー!なーんて骨体!!

 
と、のけ反っていても汚れたパンツは元には戻らないので
いつも出している、老舗のAクリーニング屋に持って行った。

 
そしたら
 
「これはシミ抜きしても落ちませんよ、どこへ持って行ってもダメです」と門前払い。
 
 
まぁそりゃそうだろうなーって思いつつも
何とかなりませんかねえ?と食い下がる私。
 
が、やっぱりダメだとAクリーニング屋。
 
 
しかし、思うところがあったので
私は別の新しく出来たBクリーニング屋へ持って行った。
そこでもやっぱり渋ぅ~~い顔をされたのだが
 
「絶対に落ちると保証は出来ませんが、やるだけやってみます
 
との返答だった。
 

似たような経験をされた事がある方も多いと思うのだが、
クリーニング屋ってのは、店舗によって出来る出来ないの差がけっこうある。
 
以前オートバイ用に使っていたジャケットを、Cクリーニング屋に出して


戻ってきた時に、あまり汚れが落ちていな事を指摘すると
言い訳がましく(私にそう聞こえた)

 
「これはオイル汚れなので、落ちませんよ」
 

不服そうな私に
 
「これはどこに持って行っても同じ結果になりますからね!」


と、言ってきたので
それならしょうがないか、ってその時は諦めたのですが
 
 
次のシーズン、引っ越し先で別のDクリーニング店に持って行ったところ
何も言われず、そのまま普通に綺麗になって戻ってきたのだった。
 

私も商売人ですから、この4店のお店の対応は良く分かる。

 
面倒な依頼を門前払いしたA店。
落ちなかった汚れのイイ訳をしてるC店。


結果としてマズイ接客ではあるけど、
私は同じ商売人として
その気持ちも分からなくはない。

 

ただ、私が気に入らないのは
 
 
「どこのお店に持って行って出来ませんよ」と言う一言。
 

なぜ、貴様は自店で出来ないと判断したからと言って
他の店舗の技術レベルを下げるような事言うのだ!!
 
 
実際にこういう場面に遭遇した時、
そんなもんなんだなぁって、納得してしまう人の方が多いかもしれない。


でもこれは商売の常套句だと言う事を私は知っている。
 
 
現代社会は、街に商店が一店舗しかないような時代ではなく
競争してその技術とサービスを凌ぎあっている時代。
 
特に、東京のような店舗の乱立している様な場所で
そういう接客をしてはイカン!
 
 
結果として、今回出したスウェードのパンツのシミ抜きはあんまり落ちてなく、仕上がりは不満足だった

でも、私はそのBクリーニング屋の誠意を感じた。
 

そして、二度とAクリーニング屋には持って行かないと思う。
 

 
こう言う場面、実は美容業界にもよくある。
 

実際に顧客を囲い込もうと考えれば、そう言う気持ちも分かる。
 
が、これは業界全体のレベルを下げてしまう事に他ならず
美容師なんてこんなもの、なんて思われてしまう一端を担ってしまう。
 

個人店がほとんどな業界の状況を考えれば、なおの事他店のレベルというのは気になるだろうし、なるべくならライバル店を牽制しつつ保身をしときたい。
 

だけど、なんともツマラネー話だ。
 
 
また、最初に言い訳をしてから始める技術者がいる。
 
スタイルブックやヘアカタログの切り抜きなどで、スタイル相談をしている時に、

 
「これは髪質が違うから難しい」とか
骨格的に~」などなど

 
言われた事がある人も多いんじゃないだろうか?
 
実際にそういうパターンも多いから、
そう最初に断りを入れる事は
全然間違った事ではない。

 

が、
 

あるジャニーズ系タレントさんが、普段通っている美容室とは別の美容室へ行った時の実話で
 
そのタレント○○さんは前回の様に切って欲しかったので、
自分の写真(雑誌の切り抜き)を見せてオーダーしたそうだ。

 
すると、その担当は
 
「あ、これはタレントの○○さんですね、あなたとは髪質が違うから○○さんとは同じようにはならないかもですよ
 
と、開口一番そう言われて激怒して帰ったそうだ。
 

嘘みたいなホントの話。
 

きっとそのアホ美容師は、その○○さんの顔もよく見ずに
もちろん髪質なんかも全然診断せず、一先ずそう言ったのだろう。
いつも言っている様に。。。
 
 
恥ずかしい、恥ずかしすぎる!!
 
 
本当に髪質骨格が違って、手ごわくとも
出来る限り、近づけていくのが私達の仕事ではないのか?!
 

こういう情けない美容師も残念ながら存在する。
少しでも想い当たる人は、大いに反省してもらいたい。
 

 
そして、もっともツマラネーと思うのが同業批判である。
 

他店から、初めての来店の際
 
「あーここをこう切られちゃってたら、直せないよ」

とか

「前回のカット全然ダメだね」
 
などと、
最初のカウセリングで前回の施術をひたすら貶してから、
始めようとする技術者がいたりする。
 
 
前回の施術を貶す事によって低い位置へ持って行き

私は違いますよ

と、アピールする方法は確かに楽かもしれない。


だけどこれも美容師全体のレベルを下げる行為に他ならない。
 

と、いうか何よりカッコ悪い接客だよね
 
 
ちょっと極端に言ってしまったけど、私の見てきた先人美容師の中には、やっぱり居た。
 
下手をすると同店舗内での足の引っ張り合いも結構あると聞く。
 
 

私はやる前から言い訳する美容師と共に、
自分以外の技術者を必要以上にを貶す美容師を軽蔑する。
 


実際のところ私達の業種において、技術レベル接客レベルというのはハッキリいって格差がある。

それはある意味しょうがない部分で、お客様達に少しは多めに見てほしい部分でもあるが
 
私達育成側から言わせてもらえるのなら
ある一定のレベルをクリアしているから一人前と認めている訳で少なくともそうでない人間をティアマットでは技術者と呼ばない。
 
 
でも世の中には、全然人の話を聞かない【困った技術者】もいるし
その店舗の都合で、たいして修行も出来ていないのに技術者として、接客しているパターンも少なからずある。
 

世の中には『ホントそれでいいの??』 って技術者もいたりする。
 

でも、美容師を髪職人と認識している教育者達は
それなりに自分達の技術を継ぐものとして、下の子の修行にあたる。
 


技術者として一人前を名乗る彼らを育てた誇りが私にはある。

 

美容師と言う職業は技術職として、誇りある地位で居てほしいから


そう安易に自分達以外の同業種を貶めたりしないでほしい。
簡単に技術の言い訳をしないでほしい。

出来ない言い訳に、他店まで下げるような事を言うのは慎んでほしい。
 

 
出来ないという事は恥ずかしい事ではない。
 
 
自分が出来ない事を勝手に他の全員が出来ない事にしたり
出来なかった事を他人のセイにしたり
失敗しそうだから、最初に言い訳をしておく事が恥ずかしい事だと知れ!
 
 
残念なクリーニング屋の対応を久々に目にしたら、自分達の足元も気になってしまった。
 
 
そうではない店舗、そうではない技術者の数をもっともっともっと増やさなければいけない。

自分達の周りだけがそうなる事ではない。
 
それを積み重ねてこそ、業界の底上げになると言えるだろう。
 
 
今日はこんなお話でした。
 
 
 
 

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仲野 蓮
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職業:
美容室経営
自己紹介:
千代田線赤坂駅徒歩0分の
美容室ティアマットの社長であり、
髪職人でもある仲野蓮が
美容業界の事を掘り下げて語ります。

どの商売でも起こりうる問題点に、
真正面から取り組みます。

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